2015年8月1日土曜日

カフェほど素敵な商売はない(8)

毎日暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか? 会社の休みを利用して海外旅行などに行くも良し、半休を繰り返して近場でゆっくりするのもまた良し。近場でゆっくり、と当店をご利用していただいている皆さんありがとうございます。その気持ち、とてもわかります(笑)。私も会社員時代、海外脱出しない時はライブ、映画、カフェ、美術館とちびりちびち休暇を使ってました。長期休暇がとれない今は、仕事のあとは、ほぼ毎晩息子と近所の体育館プール&バトミントンへ。おかげで肩こり、頭痛がグーンとラクになり、一挙両得な気分♪ それぞれの夏をエンジョイしましょう。
 本日(8月1日)午後よりクワランカでは、夏を代表する行事である夏「盆踊り」企画もありますよ〜。浴衣に着替えて盆踊りのめぐちゃんと繰り出す月窓寺、なんとなく出会いの予感もあり。女子率高めですので、浴衣男子の参加をお待ちしてます!

 さて本タイトルの「カフェほど素敵な商売はない」に入りましょう。渋谷駅近くのテナントビル屋上にある掘立小屋を借りれる運びになったもの、そこは物置となっている木造家屋(廃墟)。さて、どこから手をつけたものかと私と大工は考えました。ちなみにこの大工、普段は大手テナントの内装をしていてオーダーメイドの施工はほとんど初めて。知人のバンド(渋谷系内下北系アシッドジャズバンドとして活躍/若杉 実著「渋谷系」より)仲間として紹介してもらいました。コラムとはまったく関係ないですが、閑話休題、興味のある方はライブ映像をご覧あれ。


彼に内装をお願いした、その経緯とは。子持ちコンビの私たちではフルタイム勤務できないので、と夜の部の営業を任せたいと画策して相談をもちかけた上記の知人ですが、結局計画は頓挫。なぜか意気投合して、ひとりの大工&オープニングスタッフを交えた我々女性チーム4人のみで内装をすることとあいなりました。これもまた不思議なご縁だったと思います。人生のターニングポイントでは、時として必要な人物と出会うことがあるのかもしれませんね。
 ちなみに大工には〝親方〟という愛称を命名。現在では、西荻百貨店内に工房を持ち、自宅や店舗内装も手がけています。
 まずは飲食店として必要な設備をそろえなくては始まらないのですが、屋上には電気だけしかきておらず、ガス、水道を設置するところから始まります。基礎工事に関してはプロに任せるしかなく、下水道の工事はテナントビの出入り業者に依頼しました。この辺少し長くなるのですが、これからカフェ開業を考えている人の参考になるかもしれないので、手痛い失敗談を書きますね。
 施工依頼した会社(このあとA 社と記載)にはおよその見積もりを出してもらいましたが、屋上という異例のこともあり、多少の金額の違いがあるという説明を受けていました。限られた予算のなかでの工事、ひやひやしながら見守るしかなかったのですが、現場担当者の若い男性がかなりアバウトかつ横暴で、立会い工事には現れないは、業者との連絡を欠くは、かってに必要のないオプションをつけようとするはで、その都度施工料金がが上がっていくので、とてもじゃないけど黙って見てはいられません。幸い現場に入ってくださった水道屋のおじさんがいい人たちで、私の相談に気さくにのってくれ「これはいらないんじゃないの」とかのアドバイスをいただきながら、直接連絡を取り合いながら現場監督らしきことを自分たちでしての作業となりました。
 ガスはプロパン会社を調べて発注。代々木上原にある職人気質のオヤジさんが営む東邦プロパンさんに設置依頼。1階から5階まで長〜いガス管をつけてもらいました。問題はA社ですが、結果を書きますと、カフェ開業後、すっかり見違えるようになった屋上カフェに担当者氏と社長を呼びつけ、見積もり内にある立会い料やオプション代金などに対しての説明を要求。もちろん事前に内容証明まではいかないが、しっかりとしたクレーム文書を送っておき、直談判。社長はきちんとした人で、自社の不手際を認め謝罪してくれました。立会い料などはカットして数十万ほど値引きした金額で折り合いをつけました。説明された理由が噴飯もので忘れることができません。ビルのオーナーから「ど素人がこんなボロいところでなんかやるって言うけど、長続きしないだろうから、適当に対応してくれ」みたいなことを聞かされていたそうです。それでつい新入りに任せっぱなしだったとか。普段はこのようなことは無いとのこと。私が「御社ではいつもこのような工事をなさるのですか?」と問いかけての返答にはつい苦笑してしまいました。
 汗をかきかき頭をさげる社長と、テラス席にたまたまマネージャーを伴って来店していた某有名ミュージシャン。桜、苔玉でいっぱいのできたばかりのテラス席。なんとなく舞台に上がった俳優さんのような気分で、トラブルに終止符を打つことができました。誠実に対応してくれた社長さん、あの時たまたま来ていたミュージシャン氏にも感謝! の出来事です。もし時間と手間を惜しまないならば設備会社に丸投げせずに、ガス、水道屋さんと直接やりとりをする方が、限られた予算を有効活用できる場合もあります。くれぐれも下調べは念入りに。経験から得た教訓です。
 つづく


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