2015年6月30日火曜日

カフェほど素敵な商売はない(5)

 「ブログ読んでますよ」と言っていただくことが多くなり、更新を頻繁にしよう!と思ったとたんに間があいてしまい、ごめんなさい。これからはきっちり更新します(なるべくね…)。いや、書き始めると早いのですが、やらなきゃ、と思えば思うほどつい後回しにしてしまう。これ、なんでもそうなんですよね。仕事、とか義務、と位置づけると辛くなる。趣味だと思うと楽しいんです。なので、この『カフェほど素敵な商売はない 』はあくまでも個人的な趣味ということで続けます(^ ^)
 前回物件探しのことを書きましたが、まず開業資金について触れておくと、会社退職時の蓄えのみでカフェを始めようと考えた私の予算は400万円程度でした。飲食経験が一切なく、どんな資格や準備が必要なのかもわからなかったので、とりあえず料理人を兄弟に持つ友人に相談しようと電話をしたところ、なんとその友人が一緒にやりたいと言い出したのです。彼女は早くにご主人を病気で亡くして一人で子育てしているシングルマザー。当時息子さんは小学校の高学年で、そろそろ仕事を、と考えていた矢先だったとのこと。もちろんお互いに未知の仕事に飛び込むのですからリスクも相当高いはずなのですが、なぜかトントン拍子で話しが進み、それぞれが300万円を持ち寄ってカフェをやろうということになりまた。
 上手くいく保証はない、それでも不思議と弱気になることがなかったのですが、この金額なら親族や金融会社に借り入れすることがなく完全自己資金のみで出来て、また、たとえ300万失っても同世代の人たちのように車や高級ブランドに走ることもなく地道に蓄えたお金なので「買った車がすぐにぶつけて廃車になっちゃった」と思えばいいかな、という考えがありました。そこで、ようやく物件探しが始まるのですが、結論からいうと屋上のカフェ物件を見つけるまでそれから2年近くかかってしまったのです。
 つづく

2015年6月19日金曜日

6月と7月に開催するワークショップのお知らせ

梅雨らしいお天気が続いています。緑が生き生きと輝く季節でもありますね。小雨のなか散歩をすると、普段聞こえない音がしたり、匂いがしたり。また、こんな日の読書や手仕事もはかどるもの。四季のある国に生まれてよかったと日々実感しています。
 さて、近日開催のワークショップのお知らせです。定例のワークショップに加え、この時期ながらのワークショップ「クワランカ・カフェのラッキョウナイト」の久しぶりの開催、西荻窪ではおなじみのヨンネさんの「手製本教室」当店初登場、そして吉祥寺で活躍中のイラストレーター、森本ひであつさんの「ウネミィのマスコット作り」の第2回目と、楽しい企画が続きます。お楽しみに♪

※ワークショップを開催したい、という作家さんも随時募集中です。カフェ営業中にテーブル席を2つ繋げたくらいのスペースで行う少人数制のレッスンと、定休日に貸切で行うレッスンの2種類ございます。ご興味のある方はこちらからお問い合わせください。
【お申込み方法】
メールまたは電話にてお申込み下さい。
メール:info@qwalunca.com
電話:0422-24-6455

【定例/新規参加者も募集中】
6月24日(水)
レース編み教室
15:00/17:00
材料費+ケーキとお茶付き
¥3,000(2回目以降からは¥2,000)
主催/なかむらみえこ×クワランカ・カフェ

6月25日(木)
レース編み教室
13:00/15:00
材料費+ケーキとお茶付き
¥3,000(2回目以降からは¥2,000)
主催/なかむらみえこ×クワランカ・カフェ

6月26日(金)
スピリチュアル女子会
19:30~21:30まで
¥2,000ケーキとお茶付き
主催/上田麻結×クワランカ・カフェ
上田麻結のブログ

【この時期のみ開催】
7月3日(金)
クワランカ・カフェのラッキョウナイト
19:30~21:00まで
¥2,000+1オーダー

みんなでゆっくりとお酒を飲んでおしゃべりしながら、らっきょうを漬けます。ベランダのあるカフェなので、らっきょうは普通の甘酢漬けの他に、お日様に当てて発酵させるらっきょう漬けもつくってみます。お日様に毎日あてて、ゆっくりゆっくり発酵させてつくるらっきょうは、泡がぷくぷくと吹き出してきて、漬け汁がとろっと澄んでくると食べごろ。出来たらっきょうは、酢のつんとした感じがなく、味は優しくまろやかで、歯触りはしゃきしゃき、驚きの美味しさです。
主催/ラッキョウワークス
2011年から毎年夏に、カフェやスナック、ギャラリー、結婚式など、いろんなところでいろんな人とラッキョウを剥くワークショップを開催している。

【初登場!】
7月8日(水)
革装の豆本 or 切手を収める 豆本講座
13:00~16:00/19:00~22:00
¥4,800(材料費込み・ケーキと飲み物付き)

革装の豆本と切手を収める豆本どちらか選んでいただき、製本します。革装の本ってどうやってできているのかな 興味はあるけど、難しそう?まずは、豆本で作ってみませんか ページの多い本の構造を知っていただきながら紙を糸かがりし、花布をつけて革表紙の小さな本にしましょう(中身は無地のノートタイプです)ご希望の方はネックレスに仕上げることもできます。
主催/古本と手製本 ヨンネ
東京・西荻窪を中心に手製本教室を開いています。詳細はNewsやお知らせをご覧下さい。図書館やブックカフェ、本屋さんへの出張製本講座や豆本ワークショップを通じて、手製本を伝えています。本の修理や製本の受注製作、製本雑貨、豆本、古本の販売、なども。


【第2回】
7月18日(土)
ウネミィのマスコット作り
19:00~21:00
¥1,500 +オーダー(材料費込み)

羊毛フエルトを使って、オリジナルキャラクター「ウネミィ」のマスコットを作ります。
とても可愛いので、ブローチやキーホルダーにも♡
主催/森本ひであつ
福井県生まれ セツ・モードセミナー卒業 ほぼ日刊イトイ新聞 「オーダー絵はかわいい」、「井の頭公園 とび地」掲載 井の頭アートピクニック メインビジュアル、ディレクション、井の頭公園内グループ展「春めぐり」展 企画・運営、吉祥寺アトレオープン時のポスター制作、井の頭公園100祭ライブペイント、GEISAI5「Illustration」誌スカウト審査賞、Free Art Free 2004準グランプリ、Heart Line Project2005 企業広告大賞、日本パッケージングコンテスト入賞「Loretta」、Loretta パッケージ、パンフレットのイラスト担当。


2015年6月12日金曜日

ご近所散歩

自分でお店をやっていると土日祝はたいてい仕事で、なかなか他店に行けません。また、月曜日定休の同業者も多く、これまた遊びに行くことが難しい。(そういえば月休のカフェ同士のミーテイングを最近やってなかったわ。スパイスカフェさん、イリヤプラスカフェさん、ご無沙汰しています〜。近いうちにまた是非!)
 という訳で早朝から営業しているお店はありがたく、時々おじゃましています。西荻時代は「ていねいに、」さん。吉祥寺に来てからは「チャイブレイク」さん。そして今回モーングをいただいたのは「ムスイ」さん。
 クワランカから徒歩3分という近距離なのに、なかなか伺えなかったのですが、とうとう昨日行けました。いつも食べ始めてから写真を撮るのを忘れていたことに気がつき、今回も食事途中でパチリ。


 自家製パン&ミネストローネに珈琲がついて380円という驚きの安さ。パンも好みのタイプでした。ランチタイムに入る頃混雑してきたのでゆっくり居るのも悪いようで(これは自分でも店をしているのでついそう思ってしまう、慣習ですね。)井の頭公園へ。初夏の公園をのんびり散歩しながらリフレッシュしました。早朝から開いているお店の方々には、ただただ感謝です。ありがとうございます〜(^ ^)


2015年6月11日木曜日

カフェほど素敵な商売はない(4)

カフェに限らずお店をはじめる時は、どんな場所でやるかという選択が出てきます。繁華街、オフィス街、郊外、住宅街。また、駅前か路地裏か、など。そして予算との兼ね合いがあります。都心の人通りが多い路面店などは初期費用も家賃も莫大で、とても個人が手を出せるところではありません。
 私の場合は、仕事で渋谷や青山に行くことが多かったのですが、人があまりにも多く歩くだけで疲れ果てていたので、「こんな場所に郊外のカフェテリアみたいなところがあったらいいな。」と、ドラえもんのどこでもドアがあれば…、的な発想からイメージが湧いてきました。
 さて、人気エリアでもある都心に私が借りられそうな物件はあったのでしょうか? 答えは無かった。だから無理やり作った、です。
 つづく


2015年6月10日水曜日

カフェほど素敵な商売はない(3)


さて、カフェをするといっても、当時の私は無類のカフェ好きというわけではなかったので、何から何までわからないことだらけでした。その頃好きだったお店は、原宿にあったオーバカナルとルームルーム、表参道のバンブー、青山のラスチカスです。ビルの取り壊しにつき移転や改装をしてしまい、いまでは違う場所となっているところもありますが(クワランカもそう)、とても素敵なところでした。
 こうやって書いているとオープンカフェが多いな。やっぱり風が気持ち良く通り抜ける空間が好きみたいです。旅先で訪れた、ベネチアのペギーグッゲンハイム美術館のカフェテラスも素晴らしかった。




















 上司に「カフェをやりたいので会社を辞めます」と打ち明けてから退職までの数ヶ月間、あちこちの不動産屋を覗く物件探しの日々が始まります。
 つづく


2015年6月8日月曜日

6月の展示のお知らせ

ことばの生まれる場所へ
――北爪満喜『奇妙な祝福』詩と写真 展

関東もいよいよ梅雨入りだそうです。クワランカは雨が似合うカフェとお客様から言われていますので、読書に耽ったり、大切な方との楽しい時間をお過ごしください。そしてこんな季節にゆっくりとご覧いただきたい、詩人の北爪満喜さんによる詩とご自身が撮った写真の展示が16日から始まります。
 著書の中から抜粋された詩を、同著の装丁を手がけたグラッフィックデザイナーの伊勢功治さんが設営する空間は、タイトルの「ことばの生まれる場所へ」そのままに『奇妙な祝福』の世界観を存分に味わえる作品展となっています。現代詩のファンはもちろんのこと、そうでない方にもことばの魅力を感じていただけると思いますので、ぜひ足をお運びください。
 また、20(土)には『奇妙な祝福』出版をお祝いするトーク&懇親会もございます(要予約)。

ことばの生まれる場所へ
――北爪満喜『奇妙な祝福』詩と写真 展
2015.6.16(火)~6.21(日) 定休日 18日
11:30~23:00(最終日は、21:00まで)

2015.6.20(土)野村喜和夫×北爪満喜×コイズミアヤ
open 18:00 start 18:30
トーク:1500円+1ドリンクオーダー
懇親会:3000円(ドリンクとお食事)
※お申し込みはクワランカ・カフェまで 電話/0422-24-6455

北爪満喜プロフィール
詩人。前橋市出身。「歴程」「モーアシビ」同人。「萩原朔太郎研究会」会員。
詩と写真のコラボレーション展や朗読を国内外で多数行っている。思潮社『現代詩手帖』で詩誌月評を担当中。新聞や雑誌などに詩や書評、エッセイ、写真を発表している。2014年に詩集『奇妙な祝福』(思潮社)を出版。他に詩集『ARROWHOTEL』(書肆山田)、『青い影 緑の光』(フランス堂)『飛手の空、透ける街』(思潮社)など。

2015年6月7日日曜日

カフェほど素敵な商売はない(2)

カフェをやりたい、と思ったきっかけは、実は“なんとなく”でした。
当時勤めていた音楽誌を発行していた出版社をあることがきっかけで辞めると決めた時に、脱サラしたあと何をやろうかな?と考えてみると、「人が集まる場所をつくりたい」。同僚や上司、取引先の音楽関係者など、愉快な人ばかりだったので、毎日たくさんの人達と接する仕事がしたかったのです。
 もしかするとカフェ開業の第一条件は「人が好き」かもしれません。
 つづく


2015年6月6日土曜日

カフェほど素敵な商売はない(1)

クワランカ・カフェはオープンより15年目を迎えました。
最近になって渋谷時代のお客さまが、吉祥寺店に訪れてくださることが多くなりました。そんなこともあり、実家に立ち寄った際にアルバムをめくると、ありましたよオープンしたころの写真が。

 15年前の屋上カフェから見下ろしたセンター街の風景です。2軒隣のビルにはライブハウスのクラブクアトロがあり、隣には宇田川カフェがありました。奇しくも今の吉祥寺店と、当時の渋谷店とはご近所の店舗がかぶっており、前述のクアトロさんが渋谷同様2軒隣にミュージックカフェ・バーとして昨年オープン。他にもドンキホーテ、東急百貨店、ブックファースト。そして監獄居酒屋のロックアップまで吉祥寺出店してきましたからね~。雑居ビル内の店舗で、キッチンカウンターが極狭、テラス席があるところも類似していますので、昔からのお客さまには「渋谷の頃にそっくり」と評判です。そこでしばらくの間、当ブログにて、クワランカ・カフェ開店から今までのあれこれを綴ってみたいと思います。ご無沙汰しているオープン当時のお客さまに読んでいただけると嬉しいな。また、カフェ開業を考えている方の参考に少しでもなれば幸いです。
 つづく。